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2014年9月

2014年9月の記事一覧です。

農業法人について語る会(沖永良部会場)

最近、鹿児島市内での研修会の開催が多くなっており、本年度は、離島や地域に密着した研修会を行おう!と第1回は沖永良部島で開催しました。
台風に怯えながらも7月16日(水)~17日(木)、無事、おきえらぶフローラルホテルにおいて、「農業法人について語る会」を実施することができました。

鹿児島県には離島が多く、その島部では、食材や商品の輸送コストも課題となっています。農業法人経営者や法人化を志向する農業者を参集し、付加価値をつけた販路拡大策として6次産業化などの研修会と、労務管理指導を内容とした研修会を行いました。

当日は69名のご参加をいただき、天候にも恵まれ、無事開催できました。ご参加いただいた皆さんはもちろん、参集及び運営にご協力をいただきました大島支庁沖永良部事務所、和泊町・知名町の農業委員会の皆様方、ありがとうございました。

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今回、ご講演いただいたのは、(株)ドゥーイット 代表取締役 本部 映利香 氏。販路拡大に向けた商品づくり、商品のブランディングについてお話しいただきました。

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参加者に近い距離で、皆さんとの会話のキャッチボールを図り、ユニークな研修会となりました。
本部様は、16歳の高校生で起業され、現在は、6次産業化プランナーや地域コーディネーターなども兼任され、地域資源を活用した町おこしや地産地消の商品開発など、会社、人、商品のPR、ブランディングを行われています。

「新しく取り組む「モノづくり」においては、市場調査→商品企画→試作→テスト販売→実践を踏んでいくことが必要。そして、こだわりを持って作った商品が出来上がったら、そのこだわり(味・特徴・生育状況等)をしっかりと把握し、消費者に伝えてほしい」と話されました。

実際に、福島県で取り組まれた事例の1つをご紹介します。
ある農園から依頼をうけ、2kg 700円で販売していたトマトに付加価値をつけ、ゴールデントマトという名前で販売開始。この時の価格はなんと『1個 2000円、1箱(2kg)10000円』とのことです。
このトマトの特徴は、通常のトマトに比べ、リコピンが10倍以上あると分析されており、土壌にこだわりつづけた、市場に出回っていないことが挙げられるようです。何かの「1番」になることが多くの方々に知ってもらえる。2番以降は知ってもらうことが難しいということも学ぶことができました。全国を飛び回る本部社長のもとには、あらゆる相談がきます。
補助金を活用した対応をしたり、バイヤーさんの求めている条件のために保険加入を案内したりと、販路まで結びつけた支援を行っていらっしゃいます。今回もお忙しいスケジュールの合間をぬって、講演いただきました。

第2部は、「アグリネットワーク」を開催し、2つのグループに分かれ、地元の農業を営んでいる方々や鹿児島県農業法人協会会員、金融機関などと一緒に意見交換を行いました。

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Aグループでは、自己紹介に併せ、雇用や法人化、B級品の取り扱いなど、課題点を挙げて話し合いました。抱えている問題に対し、生産者同士のアドバイスや、事務局サイドより参考事例を紹介しました。
その中でも6次産業化の課題に対し、いいことづくしに見える6次産業化ですが、成功している経営体は全国規模でも2%しかいない厳しい現実のこと、事業認定後、売上及び人材が伸びている経営体は全国的に10件程度しかないことを踏まえ、十分に情報収集を行ってから取り組んでほしいこと。「作れば売れる」「島外に出すコストがかかる、売れない」という考えの甘さを捨てること。
東日本大震災以降、東北のモノが売れなくなってしまったという現実は、生産者が起こした問題でもなく、自然的な二次災害による悲劇。島内だから・・・という考えは捨ててほしいですと講師でもある本部様よりお話しいただきました。

Bグループでも自己紹介ののち意見交換を行いました。
とくに、後継者や人材確保対策について話し合い、「これまでは地元雇用にこだわっていたが、なかなか人が集まらず、外国人
技能実習生も迎えることになった。実習生の勤勉な態度が従業員に良い影響を与えている」「法人経営であれば、必ずしも子供だけでなく、経営能力がある人材を経営者とすべき」などの意見が出されました。また、本年度より始まった新たな農地集積対策の基礎となる「人・農地プラン」の話し合いも話題となったが、沖永良部では遊休農地がほとんどなく、すでに50%ほどの農地が担い手に集積済みの現状にあるため、これ以上の農地集積が難しいことなどが話し合われました。

第3部は、池田社会保険労務士の池田 純子 氏による農業の労務管理指導を行いました。

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雇用にあたっては、口頭で契約を結ぶのではなく、「しっかりとした書面で結ぶ」かつ、直筆でのサイン、もしくは、押印をすることが大事という事例がありました。


翌日の現地視察では、島内の経営体があたたかく出迎えてくださいました。はじめに、会員でもある南国太陽農産(有)へ。
元栄建設より異業種参入され、南国太陽農産を立ち上げ、パパイヤや仏手柑の生産を行うのち、当社社長の奥様である元栄 教子様は、規格外や出荷できない商品をうまく活用したいと沖永良部独特の味と製法で、現在はパパイヤ漬け、仏手柑漬けを製造されています。当日は、美味しいお漬物をご準備いただきました。

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沖永良部きのこ(株)

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きのこ類の培養栽培、加工販売・肥料・飼料製造販売を行われています。島ならではのさとうきびの搾りかすを活用した栽培に取り組まれています。当日は、きくらげを使った加工品の紹介もあり、試食のアンケートも実施されました。


沖永良部健康食品開発研究所

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島独特な「島桑の葉」を乾燥させ、パウダー加工し、毎日の健康補助食品として販売されています。今後の若い方々に、作ったものをそのまま売るのではなく、付加価値をつけ、便利に使用できる加工に取り組んでいってもらいたいと 代表の脇田清一郎様はお話しされました。視察先の調整や、参加者の皆様への声掛けをしていただいた本会理事の(株)大豊 大山 茂豊代表取締役には、大変お世話になりました。日差しも強く、湿気も多い沖永良部島では、研修の内容だけではなく、島独特の手法、島人の絆、島全体の優しさを学ばせていただきました。一生懸命で前向きな農業者の皆さん、まだまだ暑い夏は続きますが、健康管理に気を付けて頑張っていきましょう!

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