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2015年2月

2015年2月の記事一覧です。

食と農を結ぶ交流フォーラム

今年で3回目となった(株)日本政策金融公庫との共催で行う「食と農を結ぶ交流フォーラム」を、平成27年1月30日(金)に鹿児島市 城山観光ホテルで開催しました。
県内の農業法人と食品に関わる企業や加工業の方々が集う異業種交流会で、約150名の方々に参加いただきました。

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古川会長 開会あいさつ

第1部では、 (有)藤岡農産 (有)大野台グリーンファームを経営する傍ら(公社)日本農業法人協会会長を務める藤岡 茂憲 氏に秋田県よりお越しいただき、基調講演を行いました。題目は「農政改革のなかで農業経営を極める」。農業情勢の中で活躍する藤岡会長だからこそできる実体験の講演をいただきました。

(有)藤岡農産では、秋田県の特産物である米を生産し、"あいかわこまち"というブランド米として販売し、(有)大野台グリーンファームでは、大豆や野菜を生産する、2つの会社を経営していらっしゃいます。
藤岡社長のモットーは、「売り先と価格が決まっていないものは春に種をまかない」であり、消費者に届くまでの営業活動を徹底しています。例えば、東日本大震災で道路がストップし、関東へ届ける予定の荷物が出荷できない時には、自らトラックに積み込んで関東のお客さまの手元まで届けました。取引先の1つである飲食店の亭主は、今でもその話を涙ながらに話してくれます。そうゆう方々の声に応えようと、藤岡社長を筆頭に従業員の方々は、毎日一生懸命です。

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会場の様子 (有)藤岡農産 藤岡氏

 

実際、講演を聞かれた方々の声を一部紹介します。「藤岡会長の話には人生の味があり非常に感銘を受けた。経営者というよりは男の鏡である。」「藤岡さんの話されるように農業人は他力本願であると思います(士農工商)。自分で考えて責任を持ってやるべき。」「内容が熱くて大変ためになった。ただ物を作ればいいということから脱却し、経営重視ということは何年も前から言われているが、体験談を聞くことができてよかった。」と、農業従事するまでの生き方、考え方から現在に至る想いがこもった講演に感動される方は多かったです。
第2部では、業種を問わず、最近の課題としてよく耳にする「事業継承」「人材育成」をテーマとしたパネルディスカッションを行いました。南九州3県の農業法人と県内のさつまあげ製造・販売を行う食品加工業の代表の方々にご登壇いただき、第1部の講師である藤岡様がアドバイザー、(株)日本政策金融公庫 鹿児島支店 菊池支店長兼農林水産事業統轄が進行を行いました。

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パネルディスカッションの様子(ステージ左) パネルディスカッションの様子(ステージ右)

事例発表いただいたのは、

熊本県より(有)中原温室 代表取締役 作本 秦生 氏

宮崎県より(有)加藤えのき 代表取締役 加藤 修一郎 氏

鹿児島県より(有)松原養鶏場 代表取締役 松原 勇一 氏

鹿児島県より(株)立石食品 代表取締役 立石 悠治 氏

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会場の様子

菊池支店長進行のもと、日本で起きている人口減少の状況や、継承時の課題点などの説明を加えながら、各社、事業継承、人材育成について発表いただきました。

(有)中原温室 作本社長は、現在事業継承5年計画の真っただ中で、社内の業務は息子さんに任せ、従業員も息子さんの指示や役割分担に従っており、社外の付き合いや取引先については、時間をかけて、少しずつ引き継いでいるようです。
(有)加藤えのき 加藤社長は、福岡県で別の仕事をしていたが、家庭の事情で事業を引き継ぐことになり、「やるからにはしっかりやりたい」と、周りのサポートもありながら、年々規模拡大を目指し、社長就任時(10年前)より現在は約7~8倍の生産量・売上高をあげていらっしゃいます。
(有)松原養鶏場 松原社長は、事業継承され約6年。その際、先代社長(現在会長)より言われた言葉が「家業は継いでも事業は継ぐな」でした。現在の外部環境にあった売り方やブランド作りに取り組み、先代から引き継いだものは守りつつ、状況に応じ、変革をし続けています。
(株)立石食品 立石社長は、社員として入社後、婿養子となり現在に至ります。社員時に感じたことや気づいたことを改善点としながら、社員全員が働きやすい環境づくりに徹底しています。従業員だけではなくその周りの方々の誕生日や永年勤続の他、年間を通して記念日をお祝いし、現在、人不足で採用が厳しい状況だからこそ、採用したら離さない仕組みづくりを考えていました。

「家業としての農業」から、「外部雇用を含めた産業としての農業」にシフトしていっている今日。4名の現場で実際に取り組んでいる内容を発表していただき、また、各業種独特の悩み、手法がありました。アドバイザーの藤岡会長から、1人1人のパネラーの特徴、事業継承や人材育成のポイントとして若い人材を育てるために誉めて育てる難しさや、時代の変化に敏感に気づき変化していくことなどをアドバイスいただき、閉会しました。

参加者からも、大変いい内容だったという声が数多く寄せられました。実際の声を一部紹介します。「各経営者の方が、どのように継承に取り組まれているか、色々な考え方があり参考になった。事業承継というとすぐに税務面の話かと思ったが、切り口が面白かった。」「自分は会社に所属しており、使われる側です。パネルディスカッションで使う側の立場からの視点だったり、考え方だったりととても参考になった。」「パネラーが若い経営者で良かった。パネラー4名とも素晴らしく事業承継され、事業を拡大していることに感心した。」「4人のパネラーはしっかりしていて参考になった。今の後継者に聞いてもらいたいパネラーさん方でした。日本の農業も捨てたものでないと感じるパネラーです。」

食と農を結ぶ交流フォ-ラムメニュ-.pdf

例年に比べ、今回、農業らしい講演会となりましたが、食品企業の方々にも大変満足していただいているようでした。また、懇親会料理の一部において、パネリストの方々の食材を使用した特別メニューを、城山観光ホテルの料理長に作っていただきました。(有)中原温室のパセリ、青シソを使った前菜、スープ、ピラフ、 (有)加藤えのきのえのきを使用したえのきステーキ、スープ、(有)松原養鶏場の卵を使った前菜、オムレツ(株)立石食品のさつま揚げはお土産にさせていただきました。

今年も、たくさんの方々と交流を図ることができ、参加者の皆様方へ感謝申し上げます。ありがとうございました。また、各地より鹿児島までお越しいただいた講師とパネリストの方々をはじめ、関係者の皆様方のご協力ありがとうございました。