担当者のブログ

2017年3月

2017年3月の記事一覧です。

次世代農業者全国大会

いつも大変お世話になっております。

鹿児島県農業法人協会事務局を担当する山野です!

 

2月24日(金)~25日(土)に開催された「次世代農業者全国大会」の報告です。

東京都にある品川インターシティーホールで開催され、総数227名の方々が出席されました。鹿児島からは、()hishi()オキス、()さかうえ、鹿児島堀口製茶()(公社)鹿児島県農業・農村振興協会と事務局が出席しました。

 

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<2月24日(金)>

・開会・挨拶

 

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(公社)日本農業法人協会 会長 藤岡茂憲 氏

()日本政策金融公庫 代表取締役専務取締役農林水産事業本部長 髙橋洋 氏より挨拶がありました。

 

今回、アグリコネクト()代表取締役社長 熊本伊織 氏が進行役を務められれました。

 

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熊本さんは、最初に「自分で選んで、学ぼうとして出席された方たちだと思っています。正解はないけど、答えはある!なので、皆さんで意見をだしあいましょう」と志気を上げてくださいました。

 

・講演

「こと京都の販売戦略」

講師:こと京都() 代表取締役 山田敏之 氏

 

山田氏は日本農業法人協会の副会長であり、今回の次世代農業者全国大会の発起人でもあります。開催の経緯について、「自身が若いときに情報を知っていれば、大きく失敗することが多く無かったのではないか・・・、規模が違う、発展途中の方もいるなどの問題はあるが、参加者自身が学んで帰るのはもちろん、グループみんなで成長していけるようにしてほしい」と語られました。

 

山田氏が、こと京都()に就農して最初の販売戦略を決めました。

   売上げ目標1億円

   九条ネギに絞り込み

   カットネギ開始

年商が目標の1億円に近づいたときに、年商3億円規模の設定で、工場を建設し、年商3億円の見通しがついたときには第2事業部として、養鶏場を完成させました。

2008年には、中国の餃子問題などの環境変化があり、年商10億円計画を掲げ、加工場の整備などを計画し投資をしました。当時は、とても苦しかったが、そのおかげで今がある!と。

今は、“作った物を売る”ではなく、“取引が決まってから作る”になっている。その今にあわせた販売戦略として、

➀ブランド戦略→農業の現場

   絞り込み戦略

   6次化戦略→後からでいいと思う。加工は販売のツールの1つ。

   グループ化→土地や地域の問題。物流がないとビジネスにならない。

を、あげられました。

2017年は冷凍野菜事業をスタートさせ、今後も発展させていきたい、と最後まで熱い思いを語って下さいました。

 

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・来賓祝辞

農林水産省 事務次官 奥村正明 氏

 

・グループ討議

(売上げ規模別)

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皆さんとても真剣!鹿児島県の出席者も積極的に発言されています!!

 

・パネルディスカッション

出演者:アグリコネクト() 熊本伊織 氏

こと京都() 山田敏之 氏

()十勝しんむら牧場

()秀農業

 

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左から:熊本氏、加藤氏、新村氏、山田氏

 

●こと京都() 山田敏之 氏

 

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○経営概要

事業内容:九条葱の生産・加工・販売、採卵養鶏、卵・京野菜の卸販売・通販事業

参考:主力商品は、九条葱(カット葱、長葱、パウダー、チップ、ペースト、乾燥、葱の油、

ドレッシング、レトルト)、卵、京野菜全般

○プロフィール

1962年、京都府京都市で生まれる。大阪学院大学商学部を卒業後、約8年のアパレル企業

勤務を経て就農。2002年、()竹田の子守歌を設立、のち07年にこと京都()に組織変更

を行う。2014年に、こと日本()2015年に、こと京野菜を設立。

 

()十勝しんむら牧場 新村浩隆 氏

 

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○経営概要

事業内容:放牧による酪農業、乳処理業、乳製品製造・加工業、菓子製造業、飲食業

参考:主力商品は、放牧牛乳、ミルクジャム、生クリーム、クロテッドクリーム他。飼養頭数は経産牛95頭、総頭数150頭で、年間生産乳量は700トン。他に豚15頭。

○プロフィール

酪農学園大学卒業後、1年間、別海、ニュージーランド、オーストラリアにて放牧酪農を学ぶ。帰国後、新村牧場へ就農。繋ぎ飼育から放牧酪農へ転換。

 

 

()秀農業 加藤秀明 氏

 

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○経営概要

事業内容:農業生産/販売事業(イチゴ(30a)、水稲(10ha))、農業加工/流通事業(イチゴのジャム、シフォンケーキ、どらやき等を和菓子、洋菓子の提携工場と生産し、主に海外へ輸出)、コンサルティング(行政向け・研究機関向け・企業向けコンサル、講演会、執筆業)

○プロフィール

1980年生まれ。同志社大学経済学部卒業後、3年間のIT通信業界勤務を経て、2007年愛知県にて農業を始める。2009年()秀農業設立、代表取締役就任。

 

時間いっぱい質問があがりました。

Q.販路拡大(営業など)何をされていますか?

新村氏「無理して売らない。ストーリー作りとして、土作りにこだわっている」

加藤氏「スーパーにしかだしたことがない。生産量が日々変動し、多いときは委託へまわす。営業をかけるより、安定供給をしっかり守る。」

山田氏「売る相手のターゲットを絞る。自社のネギを選んでもらうためにはどうしたらいいか、何か?を考えた。元々、市場があるところへ売ることはできる。」

 

Q.営業の時間・生産の時間の取り方?

山田氏「農場へ行かないと決めて、任せた。生産物の質が落ちたが我慢し加工用へ。自分しかできないことはするが、自分以外の人ができることは任すと決めた。」

 

鹿児島の堀口さんも積極的に質問されました!!

 

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・交流交歓会

日本農業法人協会副会長 笠原節夫 氏の挨拶で会が始まりました。

 

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会の途中では、衆議院議員で自民党農林部長の小泉進次郎氏が駆けつけて下さいました。

 

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<2月25日(土)>

・開会

 

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本日の進行もアグリコレクト()代表取締役社長 熊本伊織 氏がされました。

 

・講演

「ベジアーツの事例紹介」

講師:()ベジアーツ 代表取締役社長 山本裕之 氏

 

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進行の熊本氏より、()ベジアーツは特に人材の定着・育成に取り組んでいる法人と紹介がありました。

山本氏は学生時代、地元の大学の経済学部に進学し、そのまま人材派遣会社の営業として勤務していましたが、14年前に職場にお父様が急に来て「明日から農業しないか?」と誘われたことがきっかけで、就農されました。

 

わからない事だらけでしたし、体力的にもきつかったが、最初から「農業は面白い」という気持ちがあり、それは、今も変わりありません。

 

農業に関わり、最初、労働力の確保に苦労しました。

ハローワークで応募してくれた人たちは、全員雇って、ドンドン辞めていくという状態が続いていたときに、たまたま、目がキラキラした若者が応募してきて、今までの人たちと同じにしていいのか、疑問を持ちました。

その当時は流通業も行っていましたが、そちらはお父様が主体となることで、山本氏は、農業を全面的に任せてもらい、人材育成に取り組みました。

若い女性社員に、どうしたら「働きたい!」と言ってくれる人たちが集まるか相談したところ、「会社名がださい(当時:(農)北佐久園芸生産組合)し、パソコンで検索してもHPがないから、どんな会社か分からない」と言われ、平成25年に会社名を変更(ベジアーツ)し、HP・会社案内を作成しました。

様々な取り組みの成果もあり、社員が増え、平成26年に初めて入社式を行いました。

 

社員が増えていくと、新たな課題として意見のぶつかりあいや、社長、ベテラン、社員など人によって指示することが違うなどがでてきました。

トップダウンで、SWOT分析をするための会議を開き、会社として大事なことを伝えるためにマニュアルを作成しました。

社員の日報には社長が全てコメントを記入し、翌日の午前中までには返却するようにしています。

日報にも一工夫してあり、項目に、どうだった(疲れた、怒ったなど)を入れることで改善の提案があがり、感情(楽しい、普通など)を入れることで、日報の中での言葉が同じ言葉でも重みが違ってくるようにしています。

感情が「楽しくない」、どうだった「怒った」などすぐに対応した方がいいことは、その日のうちに記入した社員と話をするようにされています。

 

これからのベジアーツが目指すこと

1 品目の多様性→露地野菜栽培×施設栽培×etc

2 雇用の多様性→男性×女性×年配者×主婦×障害者⇒日本人雇用

3 顧客の多様性→外食産業×小売×飲食店×個人

4 多様性を追求→リスクを分散した強い農業をする

結果として、社員・顧客・地域など多くの人に喜ばれるようにしていきたい、と、ユーモア溢れる講演をされました。

 

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・グループ討議(年齢別)

グループメンバーが昨日と変更のため、自己紹介からはじまり、山本氏の講演を聴き、意見を出し合いました。

 

・パネルディスカッション

出演者:アグリコネクト() 熊本伊織 氏

()ベジアーツ 山本裕之 氏

()石田牧場・()めぐり 石田陽一 氏

()浅井農園 浅井雄一郎 氏

()ベジアーツ 山本裕之 氏

○経営概要

事業内容:農産物の生産・販売(栽培面積約30ha

参考:栽培品目は、レタス、サニーレタス、グリーンリーフ、ロメインレタス、パクチー、ほうれんそう、はくさい

○プロフィール

一般企業にて営業職として勤務後2002年に就農。2009年(農)北佐久園芸生産組合(現()ベジアーツ)代表理事就任。2013年社名をベジアーツに変更。

 

()石田牧場・()めぐり 石田陽一 氏

○経営概要

事業内容:酪農、乳製品加工・販売

参考:飼養牛頭数経産牛44頭、育成牛25

○プロフィール

1984年生まれ。2007年酪農学園大学酪農学部酪農学科卒業後、ニュージーランドで2600頭を飼養している牧場に勤める。2008年に就農後、酪農教育ファーム認証牧場を取得し、2016年までで8000人以上の子供たちを牧場に受け入れ、子供の心の成長に力を注いでいる。

 

()浅井農園 浅井雄一郎 氏

○経営概要

事業内容:緑化樹木の生産及び販売、施設ミニトマトおよび露地野菜等の生産および販売、種子や栽培技術に関する研究開発、直売所「みどり園」「完熟市場」の運営

○プロフィール

1980年三重県生まれ。三重大学大学院にて博士号を取得。経営コンサルティング会社等を経て2007年より家業を継承。品種改良から販売まで独自のサプライチェーンを構築しながら生産規模拡大に取組み、年間700トンを超えるミニトマトを生産。

 

Q雇用、社員育成について取り組んでいることは?

「社員の採用に当たっては、組織活性化のために多様化した人材の雇用を意識し、社員全員で面接し、全員合意で採用を決めるなど、本人のやる気を見て慎重に行っている。」

「経営理念の共有化と育成のために、定期的な勉強会や家族を含めた交流会をも行っている。」

「幹部社員は敢えて現場での作業は行わず、パート従業員等のマネジメントに徹している。」

最後に、雇用と納税こそがこれからの農業の存在価値を高める。是非、この世代で変えて行こう!と熊本氏がまとめられました。

 

・閉会のあいさつ

(公社)日本農業法人協会 副会長 山田敏之 氏

私たちが日本の農業を変えることは事実。初めての大会で、お互いに刺激し合い情報を交換することができた。次年度は「次世代農業サミット」として2回開催する予定なので、さらに多くの仲間の参加をお願いしたい!と、最後まで熱意のこもった挨拶で締めくくられました。

 

今回の次世代農業者を全国的に集めた会は、(公社)日本農業法人協会として初めての取組みでした。次回の開催時は今回よりも多くの鹿児島県の若手農業者が参加するよう働きかけたいと思います!

出席された方々はお互い刺激を受け、ネットワークの構築ができます!

1日目の交歓会のあと、2次会、3次会、4次会・・・・と深夜まで熱いトークを繰り広げたようで、2日目の朝は出席者の皆さんが、1日目よりやる気に満ちていました。

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鹿児島県農業法人協会では「若手の力の活用とチャレンジ支援」として、農業法人ファーマーズマーケットを開催しており、会員の若手経営者、後継者、従業員で企画・運営を行っております。

平成29年の開催に向けて、現在、企画委員を募集しております。

○これからの農業を担っていこうと頑張っているあなた!

○後継者にも異業種とのネットワークを作らせたいという社長さん!

○販売や営業、広告の勉強をしたいという従業員の方!

○何でもいいから勉強したい!成長したい!というあなた!

一緒にファーマーズマーケットを企画していきましょう

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