担当者のブログ

第9回 食と農を結ぶ交流フォーラム

 

いつも大変お世話になっております。

鹿児島県農業法人協会事務局の坂口です。

 

114日に「第9回食と農を結ぶ交流フォーラム」を、株式会社日本政策金融公庫鹿児島支店 農林水産事業さんと共同開催しました。当日は会員や公庫さんの取引先など、オンライン参加も含め94人の農業法人や食品関係企業等の参加がありました。

会場は城山ホテル鹿児島。講師が替わるたびにスタッフさんによるマイク消毒、席と席の間隔を広くとる、質疑応答時はスタンドマイク使用など、新型コロナウイルス感染症対策を講じて開催しました。

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司会はおなじみ、公庫の古市奈津美さん♪♪

事務局の山野は、今回はオンラインの講師や参加者への対応など機材関係を担当しました。

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今回のテーマは「withコロナの経営戦略・トレンド」。新型コロナウイルス感染症の影響で、新しい生活様式やテレワークの導入など私たちの社会生活は大きく変わりました。飲食店離れ、EC物流、お取り寄せ、自炊、調理簡便化など、食に関わる消費行動も同様です。これらの変化に的確に適応し、機動的な農業経営へ改革するためのヒントを探ることをねらいにしています。

 

1 あいさつ

鹿児島県農業法人協会 会長 肥後隆志 氏

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(株)日本政策金融公庫農林水産事業  九州地区統轄 小野峰宏 氏

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2 情勢報告「新型コロナウイルス感染症の業態別の影響と支援事例について」

()日本政策金融公庫鹿児島支店農林水産事業 融資第三課長 和田雅明 氏

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和田課長さんには担当の眞柳さん、積さん、池江さんとともに開催にあたりお世話になりました。

情勢報告では、コロナ禍においても設備投資や販路拡大など、積極的に事業展開を行う農業者に対する、全国の公庫さんで行った支援内容を説明。「当支店でも一層、農業者の皆さんに寄り添った支援をしていく。経営改善や販売力強化、海外展開、事業承継など、融資以外のことでも経営関係の相談はなんでも寄せてほしい」と話されています。

恒例の商談会「アグリフードEXPO」が、本年度はオンラインとなるなど、公庫さんの事業にも大きな影響があるようです。しかし、意欲的な農業者へは、今後も様々なサポートを期待できますね!

株式会社日本政策金融公庫農林水産事業の支援内容はこちらから

https://www.jfc.go.jp/n/company/af/support.html

 

3 事例発表「有限会社サンフィールズの取り組み」

発表者:有限会社サンフィールズ 代表取締役 久木田敬一 氏

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鹿屋市でキャベツや大根、レタスをはじめとした野菜経営に取り組み、2010年からは北海道でも展開されているサンフィールズさん。コロナの影響で、主力であった飲食店関係との取引量・売上は著しく減少。しかし、長年の取引先との信頼関係を維持しつつ、積極的な新規開拓を行い、影響を克服されています。

発表で久木田社長は、農地バンク事業を通じた農地の集積・集約や、各種GAP認証、BCP(事業継続計画)策定などの取り組みを披露。「どれも手続きや事務処理は簡単ではないが、取引先の反応が違う。商談につながる可能性が広がります」と話されています。最後に「一緒に頑張りましょう!」の意味を込め、社内で共有している「あきらめないこと、一度あきらめるとクセになる」という言葉を紹介されました。

今回、久木田社長に発表をお願いした際、「いやー坂口さん、これは重たいね(笑)でも“頼まれごとは試されごと”だからね」と快諾。この姿勢が新規開拓に結びついているなと感じました!

有限会社サンフィールズについて詳しくはこちらから http://sun-fields.jp/

 

4 話題提供「withコロナの時代、農業法人に必要なリスクマネジメント」

提供者:株式会社匠グローバル 代表取締役・ファイナンシャルプランナー 松元毅 氏

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松元氏は鹿児島市生まれ。長年、米国ハワイ州を中心に資産移転コンサルティングに携わった後、2019年に()匠グローバルを設立されています。今回は、ファイナンシャルプランナーの立場から、農業法人が習得すべきリスクマネジメントについてお話いただきました。

「コロナは誰も予測できなかったのでは。しかし、自然災害など予測不能なリスクは必ず起こることを前提に対策が不可欠。BCPを策定し、緊急事態遭遇時における行動、判断指針の共有を社内で行うべき」

「スマート農業など新たな取り組みは、新たなリスクも出現する。公的保険でカバーできない部分は、キャプティブ保険(自家保険)の活用、生命保険を活用した企業体力強化などを目指すべき」

「確実な事業継承に向けた相続対策として、民事信託を提案したい。(例えば株式なら議決権は手元に残しつつ後継者に配当部分を承継するしくみ)」

肥後会長との縁で、今回話題提供を引き受けてくださった松元氏。鹿児島の農業をもっと知ろうと、業務のかたわら農作業に汗をかかれています。キャプティブ保険や民事信託など、興味のある方は、こちらからお問い合せください。https://takumiglobal.jp/

 

午前の部が終了し、注文された方にはお弁当を配布しました。コロナ感染防止のため、指定した席で、会話をせずに、黙々と召し上がっていただきました。ご協力ありがとうございますm(_ _)m

昼食の後は、別途会場を設けて名刺交換タイム♪♪

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皆さん活発に情報交換いただきました。もちろん皆さんキチンとマスク着用されています。

毎年、夜の懇親会で行ってきた名刺交換。午後の部までの休憩時間も兼ねていたので、参加いただけるか心配でしたが、多くの方に「交流フォーラム」の意義をご理解いただき感謝です。

 

5 講演「株式会社ポケットマルシェの取り組み」

講師:株式会社ポケットマルシェ代表取締役CEO 高橋博之 氏

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今回のメイン講師、高橋氏は岩手県花巻市出身。東日本大震災を契機に第一次産業の再生を掲げ政治家から実業家に転身。2013年にNPO法人東北開墾を立ち上げ、世界初の食べ物付き情報誌『東北食べる通信』を創刊。2016年に生産者と消費者を直接つなぐスマホアプリ 「ポケットマルシェ」をスタート。令和212月時点の登録者数は、消費者約25万人、生産者約3800人。約9,000品が出品されています。

高橋氏の講演は、16日に発出された緊急事態宣言に対応するため、オンラインで行いました。しかし画面越しでも迫力があり、参加者の心に響く言葉が並びました。

「市場流通により同じ規格・安い値段で農産物がスーパーに並んでいる。消費者の感覚は食品も工業製品と変わらない。一昔前なら、都市部の人も自分の故郷を通じて農家に思いを寄せる風潮はあったが、今は東京が故郷になっている人が増え、そのような感覚は無くなっている人が多い」

「食べ物は人と人との関係を作りやすい。味はある程度までいけば同じだが、“あの人が作った大根、ニンジン”はすべて違う。関係をはぐくむ手段として有力だ」

「余命一年のお客様との交流後、娘さんから“亡くなる直前まで、母は農家さんとのやりとりを楽しみにしていて、とても前向きに生きることができました”と感謝の手紙が届いた。交流はスマホのみで、直に会わなくても、これだけの関係性をつくれる一次産業の力はすごいと思う」

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「コロナで大変な時期だが人の胃袋の数は変わらない。販路多角化を農家は志向すべきだと思う。曲がったキュウリが好きな人もいる。顔が見えて関係を作れれば、ブレがあっても許容してくれる」

「クレームが一番大事。足りないことを教えてくれるし、自分の力を強めてくれる。こわがってはだめ。気候の影響でいつもの味にならなかったことなど、正直に伝えることが重要」

「(新規開拓したお客様を固定客にする秘けつの質問に対し)例えばお礼状を送る時に、定型文ではなく、“今度娘さん○○に入学ですね”など、その人に関わりのあることを手書きすることで、お客様はファンになる。丁寧に手間を惜しまないことが大事」

高橋氏の講演の力点は、分断が進む都市部と地方との相互理解、農漁業・食の価値向上でした。会員の多くが大規模経営で、市場流通も含めた安定的な食料供給に貢献していますが、一人一人のお客様を大切にする視点の重要性を、再確認できる機会となりました。

 

高橋氏はポケットマルシェの運営方法にはほとんどふれませんでした。当日配布したパンフレットは下記のとおりです。ホームページもあわせてぜひご覧ください。

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https://poke-m.com

 

6 情報提供

公益社団法人日本農業法人協会 専務理事 甲斐毅 氏

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こちらも緊急事態宣言中のため、オンラインでの説明となりました。甲斐専務からは日本農業法人協会の取り組みを、国への政策提言活動や次世代サミットをはじめとした若手農業者の育成、会員限定の団体保険や情報提供サービスなどを中心にお話しされました。

公益社団法人日本農業法人協会の情報はこちらから https://hojin.or.jp/

 

コロナの影響で、会議や研修もオンライン併用が多くなりました。今回もネットへの接続やスクリーンへのPC画面投影など、実際の会場で事前にリハーサルも行うなど万全の準備に努めましたが、担当の山野は“トラブルが起こったらどうしよう”と、最後まで気が気ではなく、裏方を担当した関係者の皆様にとっても、以前の講演会等の開催に比べ、格段に対応の難しいストレスのたまる開催となりましたが、無事に終了できホッとしておりました。恥ずかしながら私は、オンライン会議は「参加者」として利用できるレベルですが、「主催者」として使いこなせるようレベルアップします!

最後に、このフォーラムが予定通り開催できて、成功裏に終了したこと、共催の公庫さんをはじめ講師・発表者等関係者の皆さまに厚く感謝しております。来年度も開催に向けて計画してまいりますので、ぜひご参加よろしくお願いします。

 

<番外編>

例年、行事の機会をとらえて賛助会員さんの「展示会」を実施していますが、今年度はコロナの影響で実施できませんでした。このため、フォーラム開催に合わせ、賛助会員さんの商品やサービス内容をとりまとめた資料を配布しました!欠席の会員には郵送を済ませています。正会員・準会員の皆さん、経営改善・発展の参考になると思いますので、ぜひご覧になってくださいね。賛助会員の皆さん、今後もコロナの状況を見極めつつ、様々な方法でPRの取り組みを行っていきますので、ご活用ください

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※鹿児島県農業法人協会では、協会の事業を応援いただける企業・団体・個人の方々に、賛助会員としてご加入いただいています。(加入申込の際は会員等の紹介、理事会での承認が必要です)年会費が必要ですが(令和2年度は5万円)、農業法人等に対して自社の商品やサービスをPRできる絶好の機会です。関心のある方はぜひ事務局(一般社団法人鹿児島県農業会議内 電話099-286-5815)まで御連絡ください。