農業法人の
紹介

農業生産法人そのやま農園(株)

いつも大変お世話になっております。

鹿児島県農業法人協会事務局の山野です。

今回は、2019年10月15日(火)に直営レストラン「森のかぞく」2号店を姶良市にOPENされた【農業生産法人そのやま農園(株)】をご紹介します。

今年度開催した『九州・沖縄地区農業法人シンポジウムinかごしま』で実行委員をされた代表取締役の園山 宗光さんにお話を伺いました。

宗光さんはシンポジウムの会議でお会いすると、話し方が穏やかで、会話の中でのはにかむ素敵な笑顔!の印象がありますが、今回、そのやま農園について取材させていただき、有機農業や経営に対する考えや今後の方針などを語る熱い姿を拝見することができました~(*^o^*)

今回は、魅力溢れるそのやま農園さんをご紹介します!

農業生産法人そのやま農園(株) (直営レストランHP

そのやま農園は、宗光さんのお父様が1978年に有機農業を始め、宗光さんは大学卒業後に経営に加わりました。

宗光さんは、生産より経営に関心があり、元々は他産業へ就職を考えていましたが、大学3年の時に就職活動を行おうとしたタイミングで、お父様より手紙をもらい、実家を継ぐことを決めました。

いただいた手紙には「30年かけて土作りはできたから加工に広げたい」や「若い世代に活躍してもらいたい」などが書かれており、経営面で自分の出番があるかも!と前向きな選択をすることができました。

6次産業化を想定していたので、働いてくれる人や対外的な信用力を高めるため、平成26年7月に法人化されました。

 そのやま農園は現在、役員5名、社員15名、パート15名の35名で業務に励んでおり、経営規模は、田(60a)、畑(600a)、農園レストラン2店舗、主に人参、ほうれん草、じゃが芋、キュウリを生産されています。

そのやま農園といえば、直営レストランを思いつく方が多いのではないでしょうか?

現在、2店舗を展開されています。

まずは、基本情報をご紹介( ´艸`)

○農園食堂 森のかぞく(名山レトロフト店)

 住所:鹿児島市名山町2-1レトロフト千歳ビル1F

 TEL:099-227-2708

 営業:ランチ  11:00~15:00(火~日)

○農園レストラン 森のかぞく(Aira Kitchen)

 住所:姶良市東餅田399-11

 TEL:0995-55-1694

 営業:ランチ  11:00~15:00

    ディナー 17:00~22:00(火~木、日)

         17:00~22:30(金、土、祝前日)

○オーガニックショップ

 住所:姶良市の農園レストランに併設

 TEL:0995-55-1695

 営業:10:00~20:00(定休日:月曜日、第3火曜日、12/31~1/3)

今回は、今年OPENされた姶良市の「農園レストラン 森のかぞく」をご紹介,゜.:。+゜

<外観>

隣には姶良市で人気のパン屋「Chanaan(カナン)」やホテル「AIRAIKU HOTEL Kagoshima(アイライクホテル カゴシマ)」があります。土地を管理されていた地主さんの想いに賛同して集まった3社です。

お店の周りには木を植えています。店舗のコンセプトである「緑の真ん中でお食事を」を実現するためや、木の成長とともにお店が成長していく願いが込められています。

<入口>

レストランへは「オーガニックショップ」から入店できます!入口では、素敵な照明や生鮮野菜等が出迎えてくれます。

<内観>

カウンター席も充実していて、隣の席とのほどよい距離感があってお一人様でも気軽にお食事できます。

オープンキッチンになので、調理している様子がカウンターから見えます。ランチの仕込みで忙しい時間帯にもかかわらず、撮影に協力くださったスタッフの皆さん!ありがとうございます♪ヾ(^Д^*)ノ

<メニュー>

テーブルに綺麗にセッティングされています。写真やコメント、色あいもとても見やすく、お店にぴったりのメニュー表です。デザイナー経験者の社員さんが作成にあたりアドバイスしており、またチラシ作成にも自ら取り組んでいらっしゃいます。

<ランチ>

姶良店限定ランチ!ベジボウル(本日の野菜スープ付き)(´艸`)♪

有機野菜の味わいをたっぷり盛り合わせた、目にも嬉しい野菜のボウル。「野菜が主役!」を実感していただける、看板メニューです!

ワンプレートに収まっていますが「この野菜のこんな食べ方初めて~美味しい!」って声がでちゃうぐらい、野菜の食べ方のレパートリーが広がります(*^o^*)

※ドリンクもお見逃しなく!

今回は、オーガニックハーブティー2種類をご紹介♬食後の余韻まで楽しめます。

左側がオリジナルチャイ、右側がスリージンジャーです。他にも種類が豊富です。オーガニックはちみつをプラスするのもお勧めです!

こだわり抜いた新店舗!

取材日は開店の11時と同時にお客様が多く来店されました。

<オーガニックショップ>

姶良市で初めてのオーガニック専門店!全てオーガニックだけを揃え、調味料も無添加のものを取り扱っています。店内は所狭しと商品がズラーッと陳列されていて圧巻です!

大人気!にんじんジュースもこちらで購入できます♬

お昼は、弁当や総菜がレジ前に並びます!もちろん予約もできます。

2号店(姶良市)は、構想から3年をかけて開店!

姶良市は有機農業のまちと呼ばれ、店舗から車で5~10分の範囲に生産者がたくさんいます。会社のキャッチコピー「おいしい野菜がいい野菜」の提供が可能な体制ができました。

また、1号店(鹿児島市)での経験をもとに、2号店(姶良市)は「人づくり・人育て」も含めて、宗光さんが立ち上げから現在まで携わっています。

準備も大変でしたが、開店してからも課題が見つかりました。一つ一つ解決するため、社員とのコミュニケーションを繰り返し、会話することを心がけています。求人募集で募集人数を超える応募があり、その中から選んだ素敵な方々なので、長く働いてもらうための環境づくりに取り組んでいます。

苦労したことを伺うと、「事業拡大がすすみ人員が増えた分、就業規則など見直しをするきっかけになりました。反面、保険料の負担も増えました。先輩の言葉で“保険料は会社で積み立てていると思えばいいよ”と言われ、心の負担が軽くなり社員のためになっていることとポジティブに受け止めるようになりました。」と教えてくれました。

「生産現場とは違い、直営レストランは働く時間が限られている中で、いかに生産性を上げていくかがポイントで、毎月の積み重ねで利益を重ねていきたい」や「若くして経営者になったので、経験不足を感じることがあるが、勉強会に参加し学んでいる途中です。社員に対して経営者としてどう向き合うか、仕事と家庭の両立を自分も含め、社員にも豊かな生活をしてもらいたい」と目標を語ってくれました。

続いては、湧水町の農場へ行き生産部長の園山 秀国さんにお話を伺いました。

そのやま農園は、長男の宗光さんが社長、次男の秀国さんが生産部長、他にも次女のリラ  さんが1号店(鹿児島市)、三男の作太郎さんが2号店(姶良市)、家族で協力し役割分担されています。

秀国さんは、子供の頃からご両親が畑に立つ姿を見て育ち「両親の助けになることをしたい!」想いから、農学部へ進学し農業機械の研究などを行いました。

卒業後はお父様より引き継ぎ、現在は生産部長としてそのやま農園の農場を管理されています。

秀国さんには、有機野菜の中でも消費者に選ばれるものを作り「食べて美味しく!健康で!また、食べたい!と体が思ってくれるものを作りたい」との想いがあり、そのためには植物性にこだわり、家畜由来の堆肥ではなく、牧草を育てて緑肥を使っています。主力の人参は、緑肥を使うことで、すっきりとした味になります。甘すぎないので、料理にも合いますし、飽きがこないので長く食べてもらえます。

「他の人がしていないことに取り組みたい」と考え、新しい品種の人参を取り入れたところトラブルが発生したこともあります。

生育はうまくいきましたが、実際に収穫し洗浄すると、、、黒い斑点がついていました。

洗浄しないと斑点の有無の判断ができず、一緒に作業する社員に対して申し訳ない気持ちになり、精神的にも経営的にも厳しい瞬間でした。

それまで生産していた品種では黒い斑点を生じることは無かったため、同様の管理で問題ないと考えていました。品種を変えると管理方法も変える工夫が必要だと、この経験を経て向き合うことができました。

「有機農業は本当に難しいですが、そのやま農園が農業部門で採算をとって有機だけで経営できる姿を、他の有機農家に見せていきたい。いつかは有機農業界でみんなが収支決算を堂々と話せる勢いがでてほしい。」と目標を語ってくれました。

最後に、宗光さんは6次産業化することで消費者へPRし「有機の需要喚起」を、秀国さんは緑肥を有機農業の仲間へ共有するスケールに取り組み「有機農家に貢献」を、お二人とも有機農業の発展のために熱意をもって日々、過ごされています。

宗光さん!秀国さん!森のかぞくスタッフの皆さん!

取材へのご協力ありがとうございました。

2号店(姶良市)の雰囲気もとっても素敵で、たくさんの人に知ってもらいたいです♬

<番外編>

2号店(姶良市)の周りを見ていたら∑(o’д’o)!!可愛い!!

敷地内にブランコを発見しました~,゜.:。+゜

春になったら食事をしにきた親子が、楽しめますね!テラス席からブランコが見える位置なので、お母さんも安心(*^o^*)

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