(有)小田畜産
いつも大変お世話になっております。
鹿児島県農業法人協会事務局の山野です。
今回は、南さつま市加世田の【(有)小田畜産】をご紹介します。(ホームページ)
今回は、代表取締役社長の小田 雄二郎さんにお話を聞くことができました!
8月6日(金)開催予定の「スマート農業勉強会」では分科会の畜産部門を担当していただくなど、当協会の活動に対してもご活躍いただいております。会議等でお会いしてお話することがあり、落ち着いた真面目な方!の印象を持っていましたが、今回、仕事や経営に対する考え方を語る姿を見て、会社経営や牛への熱い想いや謙虚な人柄など、新たな魅力を再発見することができました!
お忙しいところ、ご対応いただきありがとうございます(*^▽^*)
(有)小田畜産は現在、役員5名、社員22名、常勤パート4名で業務に励んでおり、経営規模は、肥育牛4500頭です。
(有)小田畜産は、雄二郎さんのお父様でいらっしゃる代表取締役会長の小田 健一さんが、「牛が好きだから、牛を飼いたい」想いから始まりました。
高校を卒業したばかりの健一さんが昭和48年に創業された際は、わずか2頭の牛から始め、2年後には飼育頭数50頭、18年後の平成5年には1060頭まで事業を拡大し、平成8年に法人化され、現在では4500頭!
法人化された平成8年頃は、肥育農家は自分の育てた牛肉を食べたことがない人が多く、買い戻して販売するために法人化し、現在の輸出や6次産業化へと仕事の幅を広げています。
小さい頃から家業のお手伝いをされていた雄二郎さん。「牛が好き」という健一さんの姿を近くで見て、20歳の時に後継者になる気持ちを固め、大学を卒業してすぐ入社されました。
平成25年には雄二郎さんが社長に就任され、健一さんが会長に。
雄二郎さんは、その頃が一番「はがゆかった(悔しかった)」と苦笑い。
従業員の中には、社長の交代を理由に辞めていく方々もいらっしゃり、従業員の入れ替わりが多く、会社に定着せず安定しない時期が続きました。併せて、生産現場を経験していないため、「アドバイスができない」ことにも悩みました。
その経験のおかげで、今いらっしゃる従業員への感謝が深まり、生産現場への販売の結果をフィードバックする等の工夫を行っています。
(有)小田畜産は、「育て方」、「環境」、「飼料」、「自社加工」の4つにこだわっています。
特に飼料は、12品目の小田畜産独自のブレンド配合で約40年間ほぼ変わっていません。
健一さんは、5等級だから上質なお肉、3等級だから劣るお肉と思われることに違和感を持っており、「一定した味の牛肉を肥育したい」という味へのこだわりが、雄二郎さんにも引き継がれ、輸出先から評価されています。
自社加工へのこだわりについては、(有)小田畜産販売事業部部長の蜜澤彰宏さんから、お話を聞くことができました!
蜜澤さんには、当協会主催の「農業法人ファーマーズマーケット」に2011年から7年間、運営委員として在籍していただきました!営業職の経験があり、広告についての知識を回りと共有し、イベントの発展に貢献されました。
平成24年より食肉加工販売を本格的に始動し、現在、自社農場で育てた黒毛和牛を「小田牛」としてブランド化し、牛肉(精肉)や食肉加工品の製造・販売を実施しています。
製造・販売力を強化するため、建設面積1067.38㎡で、大型の冷凍・冷蔵施設や急速凍結機、殺菌装置などを備えたHACCP認証が可能となる食肉加工工場を建設し、令和3年7月より本格的に稼働しました。
HACCP認証取得に向けても動き出しています。
輸出が開始され、加工品も含めての展開や国内で需要が高まる簡易調理のレトルト商品開発を進めるため、以前の加工室では対応できない規模になったことが、建設のきっかけとなりました。
加工場内に商談ルームが設置され、商談にいらっしゃった方々へその場で試食できるようにキッチン付き♪輸出で海外の取引先などと対応されている密澤さんならではのアイデアが光ります,゚.:。+゚
取引先の方に、牛舎・加工場の見学や試食を経て、(有)小田畜産のことをしっかり伝えたうえで商談に入れる仕組みが作られています。
加工を始めたきっかけは、「牛の命をもらっているので、余る部位を無くすため」と雄二郎さんが語ってくれました。蜜澤さんを中心に現在も商品開発が進められています。
事務所横には直営店があり、精肉から加工品と、(有)小田畜産が取り扱う商品全てが購入できます。
~人気商品を一部紹介~
★鹿児島県産黒毛和牛100% 小田牛のハンバーグステーキ
味付けは塩・胡椒・ナツメグのみ。ふわっと広がる肉の旨みを活かすため、一つ一つ手作業で丸めたこだわりの黒毛和牛100%のハンバーグステーキです。肉本来の味を十分に味わって頂くためにソースはあえて付けておりません。
★鹿児島県産黒毛和牛100% 小田牛のコンビーフ
スネ肉などを長い時間かけて煮込んだ本格派。手作業で一本一本ほぐした繊細な味わいと凝縮した美味しさ。コンビーフ丼はわさび醤油をかけてどうぞ。
★鹿児島県産黒毛和牛100% 小田牛のローストビーフ
岩塩を擦り込んで、じっくり時間をかけて火を通します。レア感を残した、しっとりジューシーな小田牛のローストビーフです。パンやご飯とも相性抜群。塩だけでも絶品の味に仕上げました。
最近ではレトルト商品の開発に力を入れています!現在は4種類。
雄二郎さんのお勧めは【小田牛の牛とろ煮込み】です(*^▽^*)
小田牛を本醸造醤油や生姜、唐辛子とじっくりとコトコト煮込み、とろとろの食感の牛煮込みに仕上げた至福の逸品です。
レトルト商品は黒毛和牛をもっと身近に感じて欲しい想いから、“ごちそう”から“ごほうび”価格になるように、改良を重ねています。
気になる商品がたくさん!
〇直営店
〇鹿児島空港
〇カタログ
上記で購入できます♪♪
最後に、雄二郎さんから「国内外問わず、たくさんの人に(有)小田畜産の牛肉を召し上がっていただきたい!今の4500頭を10年後までには、倍に増やすことが理想です。知覧農場に牛舎の新設を検討しているけれど、子牛の価格や労働力など様子を見ながら進めて行きたい!」と、今後の展望について語っていただきました。
雄二郎さん!蜜澤さん!社員の皆さん!
取材へのご協力ありがとうございました。