清水園芸(株)
こんにちは。
もう4月も終わろうとしていますが、皆様、お花見はされましたか?
私は鹿屋のバラ園で友人とお弁当を持ち寄り、今年も無事春を迎えることが出来ました。
あとは、南国鹿児島のさらに暑い夏を待つばかりです。
さて、平成23年度も鹿児島県農業法人協会を盛り上げていきたいと思います。
本年度のスタートは、当協会の会長が経営する種子島の清水園芸(株)にお邪魔してきました。種子島は、鹿児島から高速船に乗り約1時間30分のところにあります。
清水会長は、フリージアと安納芋の生産、加工、販売を行っていらっしゃいます。
2人の息子さん、お嫁さんも経営に参画し、一緒に営業活動を従事されています。
従業員は、社員15名、パート40名です。
1960年にお父様の清水果樹園を継いだ清水会長。タンカンなどの生産に従事していましたが、次の作物を考えている時、若いころ地球儀を回しながら南アフリカと種子島は同緯度に位置する事に興味をもったそうです。南アフリカの植物を栽培してみるとフリージアの栽培に適していることがわかった清水会長は、1979年、約30アールで球根の生産を開始し、
1980年から販売を始めました。
1984年から日本で唯一のフリージア専門園芸会社として取り組んでいらっしゃいます。
1995年には有限会社で法人化、
2002年に株式会社に組織変更しました。
清水 克己代表取締役

1年のうち、何度も海外(インドネシアや中国、オランダなど)に足を運び、人との出会いを大切にし、常に夢に向かっていらっしゃる清水克己代表取締役です。
会社や自宅にもフリージアの花を飾り、気持ちよくお客様や従業員を迎え入れてくれる会社です。
毎年3月にはオランダに球根の種苗会社を訪問して買い付けをされているそうです。現在、生産している品種は120種類を超えていますが、販売品種は約40種類です。
お客様に喜んでもらえる、こだわりを持ったいいものを販売しようとテスト栽培をしながら、販売品種を増やしていきたいと考えていらっしゃいます。
清水会長と黄色のフリージア

初めてのフリージア栽培は、試行錯誤をしながら生産面積を増やしていきました。
毎年同じ畑に作られることを嫌がるフリージアは、1度作付けをすると、8年畑を休ませたり、他の作物を育てたりしながら、ハウスでは切り花用、露地では球根用を12haで現在生産しています。
球根や切り花は、県内外に出荷され、特に北海道、関東、関西を中心に出荷されています。
フリージアは10月に植え付け、4月に咲き始めます。
私が、清水園芸(株)に訪れたときには、ちょうど咲いていてまさにフリージアのじゅうたんでした。
白色のフリージア

実際、清水会長自ら中国へ行き面接を行い、6年前から中国の研修生も受け入れています。研修生の方には「パパ」と呼ばれていらっしゃり、研修が終わり帰国した後も、近況や相談など連絡をとり合い素敵な関係を築いています。
中国人の研修生と一緒に

「よく頑張ってくれて、仕事も丁寧で速い。」と大変感心していらっしゃり、今後も外国人を受け入れていきたいとおっしゃっておりました。
研修生の方もパートさんも、清水会長がほ場に訪れると寄ってきます。研修生の方は「日本はとてもいい所で、パパも優しくて仕事も楽しい。」と上手な日本語で、おっしゃっていました。従業員やパートさんともコミュニケーションをとり、事務所も作業場も加工場もほ場も全体的に会社の雰囲気はとても明るいです。
2009年から、フリージアと並行して安納芋の生産を始めました。
7haだったほ場は生産を拡大し、今年の生産計画は11~13haとしています。芋だけでは周年を通した販売が出来ないことから、2010年から加工にも挑戦されています。安納芋は、2台の焼き芋コンバットで焼かれ、とろ~り甘い蜜の出る焼き芋になり、販売されています。糖度はなんと40度ほど。
加工場の様子

蜜がたくさん出ています

その他にも、ペースト状にしたものでお菓子を作ろうと準備を進めています。
3月~4月、苗の養成をハウスで行い、4月末~5月末に植え付け、10月頃から収穫をし、糖度を上げるため、しばらく保管しています。
生芋、冷凍焼き芋の状態で販売されており、冷凍焼き芋については、そのまま食べるとアイスクリームのようで、これからの季節にもぴったりです。焼き芋の冬のイメージをくつがえします。
清水会長の長男さんは、法人のお客様を対象とした営業をされており、商談会にも積極的に参加され、県内外を飛びまわっていらっしゃいます。
長男の徹さんと

また、次男さんは、清水園芸(株)インターネット事業部を開設し、約4000種類の種苗と安納芋の販売を行っています。
次男の二郎さんと

個人のお客様を対象とし、「園芸ナビ」と「芋屋あんのう」を経営していらっしゃいます。
種は1袋から受付け、10袋でも90円で、最近は、家庭菜園などで人気のハーブがよく出るとのことです。
その他にも野菜や花などの種苗を取り揃えており、日本全国から注文があります。
今では検索バーに園芸と入力すれば「園芸ナビ」が1番上に出てきます!
従業員と畑の現状についてお話し中

いつも清水会長は「自分が、海外や県外に出張へ行っていても、会社が成り立っているのは、社員の方々のおかげだよ。」おっしゃいます。従業員を大切にし、実際働いている現場の方々の声を聞きいれることで、会社の経営発展に結びついていると実感しました。
一眼レフを手にする清水会長

写真が趣味の清水会長は、風景や人物などを一眼レフのカメラで撮影します。
またこれから先は、インターネットがおもしろいとおっしゃる清水会長は、年齢を感じさせないデジタル的な考え方も持っておられ、「私には、まだまだ夢がある」と、夢に向かって毎日勉強や出会いを重ね、人生を歩んでいます。
この鯛焼き屋さんは、以前、東京出張の際、偶然通りかかったのですが、「清水さんの安納芋」と紹介されています。
クリーミーな食感と甘さが特徴の幻の安納芋は、鯛焼きの中身(芋あん)になります。
甘すぎず、自然の甘さでおいしかったです。
新橋の鯛焼き屋さん

今後の「鹿児島県農業法人協会」について清水会長は、「どんどん会が充実してきているから、楽しい。今年も色んなことに挑戦していきたい。ファーマーズマーッケットを開催して自分たちの可能性をみちびきだそう。」とおっしゃっていました。
昨年度に増して、本年度はたくさんのイベントが開催されます。
会員の皆様に満足していただけるよう、事務局も頑張りますので、多くのご参加お待ちしております!
清水園芸について、もっと知りたい方はこちらをご覧ください。