農業法人の
紹介

旭ファーム(株)

平成24年度第1号の法人紹介は、さつま町で養豚経営に取り組んでいらっしゃる旭ファーム(株)を紹介いたします。

昭和42年6月10日 有限会社大迫ファーム設立、昭和56年2月2日 農事組合法人 旭ファーム設立、そして平成19年9月20日 旭ファーム株式会社に組織変更し、現在に至っています。


祖父の時代から種豚販売農家を営んでおられ、お父様に引き継ぎ、現在は長男の大迫尚至(おおさこ・たかし)氏が代表になり、生産、管理、販売の一貫体制で取り組んでいらっしゃいます。

現代表取締役の大迫尚至氏は「元々、動物はあまり好きではなく、後継ぎになるつもりはなかった」と語られますが、先代が愛情をいっぱいかけて豚を育てている背中を見て育ち、家業に戻り、自分も頑張ってみようと決意し、同志社大学経済学部中退後、生産管理や飼育など約10年間勉強しながら、会社経営についても知識をつけ、後継者として、平成24年4月~社長就任されました。


大迫社長は、「当時を振り返ると、家業に戻り、従業員として養豚に向き合うと、薬品や餌を覚え、細かい作業や体調管理などに取り組むだけで必死だった。その分、新しい従業員の教育には、力を入れ、とことん分かるまで教える。生き物を相手にする仕事なので、手間を惜しまず頑張ってもらいたい。」と語ります。


現代表取締役 大迫尚至 氏

趣味は、カメラや自宅での映画鑑賞。
最近は、多忙の為、のんびりと休日を過ごせていない様です・・・

「鹿児島」と耳にすると、黒豚がすぐに思い浮かぶかと思いますが、旭ファーム(株)は、鹿児島白豚に取り組んでいらっしゃいます。

(農場の様子)

現在は、母豚1600頭を飼育し、毎日150頭を出荷、月に換算すると3400頭~3500頭となります。
出荷先は、鹿児島ミートとコワダヤのみです。鹿児島ミートへ出荷した豚肉は、全国精肉チェーンの柿安で販売しております。

独自のブランド豚である鹿児島XX・鹿児島OXは、全国で高い人気を誇っており、おいしさの秘訣は豚の健康状態には特に気をかけ、きれいな空気の中で、おいしい水と餌にこだわっていることにあります。
独自ブランドの鹿児島XXには、優れた血統豚のかけ合わせによる無限の可能性がかけられており、鹿児島OXには、名字の大迫と無限の可能性という由来がかけられています。

旭ファーム(株)では、食に対する安全性、安心感が求められる中で、安心・安全の確保をベースに「くせの無い」豚肉を作ることを基本としています。餌は、中部飼料(株)と開発した飼料を使用しています。通常、肥育飼料の主原料として使用されるとうもろこしは一切与えず、マイロや大麦、キャッサバ(芋類)・竹酢液などの100%植物性飼料を与えています。


その結果、エネルギー分が少なく、生育は遅くなりますが、良質なデンプンとオレイン酸を豊富に含み、臭みもないおいしい豚肉が出来上がるのです。
さらに、普通の豚では付加価値をつけて販売することができないと10年ほど前から、様々な豚のいいところを掛け合わせたハイブリット種に取り組み、日々の手間ひま、研究、管理は欠かしません。

農場は、繁殖1か所、肥育4か所に分かれており、従業員それぞれが責任をもって担当しています。
現在、従業員は26名いらっしゃり、皆、未経験者や異業種からの就農です。
豚のことを知らない人が多い中、特に注意してもらいたいのは、「けが」と「病気の侵入」。


最初の方でも書きましたが、分からないことは、理解するまで教えるのが、旭ファーム(株)の指導方法。それに基づき、現場の責任者は、徹底した指導を行います。


大迫社長は、「未経験者だから一からの指導で大変だと感じたことはない。なにより、旭ファーム(株)の考え方、取り組み方に染まってもらう。」と、従業員を育てている会社です。

(繁殖農場)

(肥育 第二農場)

(肥育 入来農場)


(肥育 八重農場)

(肥育 木渋農場)

さらに、旭ファーム(株)では、コスト意識についても徹底しています。
県内外のセミナーや異業種交流会などでコスト意識が高まり、コスト管理の厳しくない農業には、改良の余地があると、今後の可能性にも力をいれています。
世の中が求めている肉質、価格のニーズに応える為にも、今後、新しい品種の導入も考えていらっしゃいます。

豚のことは、常に勉強、研究を欠かさない大迫社長

社長就任して、約1か月が経つ今、大迫社長は
「自分より知識を持った先輩たちがまだ頑張ってくれている。生産現場のことや豚のことなど10年以上勉強し、現場の大変さや仕組みも分かっている。
先代は、カリスマ性があり尊敬していた。
先代のおかげで今がある。
しかし、新たな経営発展を目指す今、先代とは違うやり方を考えている真っ最中。


会社の体力を蓄えてから、次のステップに踏み込んでいく。
常に自分の心にあるのは、『仲間を大切に!』
適材適所で、責任を持って、社員の方々に頑張ってもらいたい。」と、語ります。

今後、長引く不況の中、豚の価格低迷など課題は尽きませんが、社員や地域の仲間たちと更なる経営発展に頑張ってください。

 旭ファーム(株)について、もっと知りたい方はこちら

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