農業法人の
紹介

(有)シャロン農園

イダウワーチタバーリ!担当者のブログへ!
お久しぶりとなる農業法人の紹介です。

鹿児島県本土より563km、飛行機で1時間半程度移動し、到着したのは・・・与論島!!今回は、鹿児島最南端の与論島で有機認証を受けた熱帯果樹を生産し、ファーマーズレストランを経営する(有)シャロン農園に訪問してきました。

その前に、まず、与論島について簡単にご紹介させていただきたいと思います。同じ鹿児島県でも1番沖縄県に近い場所にあり、鹿児島らしさと沖縄らしさを持ち合わせた島で、サンゴ礁でできている素敵な島です。約20㎢の島には、6000人ほどの人口で、主な産業は、農業と観光となっています。透明感の高いきれいな海が広がり、シュノーケリングやダイビングにも向いており、夏は多くの観光客が訪れています。

さて、お待たせしました!

(有)シャロン農園のご紹介をさせていただきます。


当日は、シャロン農園の徳永社長にもお時間をつくっていただき、農園に対する想いや雇用のことなどお話しを聞かせていただきました。シャロン農園の徳永哲秀様は、我が子どもを育てるほどの想いで有機トロピカルフルーツを作り、少々傷がついてしまった商品は、味や品質は全く変わらないのに出荷ができない状況を変えたいと、加工をしてお客様に食べてもらえるよう、農家レストランと加工品の製造にも取り組まれていらっしゃいます。

店舗の様子

ランチでいただいたパスタは美味しかったです!

メニューも手が込んでいます!もちろん料理も!

出来たてのグァバジャム

生産されているトロピカルフルーツは、マンゴー、バナナ、パッションフルーツ、パパイヤ、グァバ、アセロラ、ドラゴンフルーツなどで、その他ハーブも含め、約2haの規模で取り組んでいらっしゃいます。有機で作るトロピカルフルーツには、糖度が同じでも、目に見えないコクがあり、海外産にはないうま味もあります。その分、商品となるまでの手間や時間、大変さは半端ではありません。

徳永社長、我が子のように話しかけます!

農薬や化学肥料を一切使用しない為、成長にも時間を必要とし、害虫も自らの手で防御されます。なんとも、びっくりしたのは「毛虫やバッタを手でつぶしますよ~」と笑いながらおっしゃる、生産にも携わりながら、レストランのおいしいお料理を作られる山田初江さん。まだ卵の時期にしっかり取っておかないと、どんどん増えてしまう様です。

社長の右腕となり、生産、加工とベテランの山田初江さん。

昭和40年~50年の頃、与論島は観光客が急激に増加し、約20倍の増加を誇る与論ブームが起きたのですが、現状は、年間6~7万人程度と観光事業は衰退していっています。「もう一度、若い方々や観光客でにぎわう与論を築こう!」と、徳永社長は、観光と農業、体験、レストランが一体化した施設をやってみようと12年前の平成13年に取り組み開始。島でよく生産されているさとうきびと畜産以外に目をつけた徳永社長は、島の観光資源になるのではとトロピカルフルーツを生産しようと事業開始。

しかし、その頃、マンゴーは、生産も少なく、知名度も高くなかった頃で、東京農大出身の方々などと一緒に、熱帯果樹の研究会を立ち上げ、生産をしたものを、どのようにして売るかを含めた産業化までの話し合いを何度も重ね、今のシャロン農園が立ち上がりました。徳永社長は、「これからも、島だからこその特徴をもった農園づくりに励み、今以上の農園をつくりあげていきたい」と話されます。

シャロン農園の商品は、基本的にインターネットで、こだわりを持った方々にむけて通信販売されています。

(私が、取材訪問させていただいた時期は、7月です。)

園内の地図

ラベンダー

ドラゴンフルーツ

島バナナ

マンゴー

パッションフルーツ

アーティーチョーク

徳永社長は、「新たなものを生み出すことよりも、トータル的な農業と島の観光に繋がるパイロットファームとしての役割を担いながら、生産者だからこそできる加工品を作り出していきたい。

また、海外の方たちにも有機農業について学んでもらいつつ、知恵の交換を行いながら、有機農業を拡げていってもらいたい。」と与論の主な産業である〝観光″と〝農業″について日本だけではなく海外への視野も入れ、考えていらっしゃいます。

従業員の教育にも一生懸命なシャロン農園では、毎朝行われるミーティングの中で、徳永社長は、作業の業務内容や指導だけではなく、若手の担い手を育てていくためにも、農業とは別の経営者マインドに向けたお話しをされます。

実際、シャロン農園で働かれる方の1人である渡部さんは、被災地から与論島に移ってこられました。以前、旅行で与論島に訪れ、とても気に入ったこともあり、有機でトロピカルフルーツを作っていることに興味をもち、また、昔から抱いていた農業をやりたいという想い、そして、徳永社長との縁もあり、入社を希望されました。

徳永社長は、新しい方を雇用する予定は考えてなかった様ですが、被災地から受け入れるという責任感と、渡部さんの熱い想いを受け、採用を決められました。

徳永社長と渡部さん

今、渡部さんは、自分の農園だと思いながら、会社に貢献できる様、一生懸命働かれています。自ら、試験的に栽培しているコーヒー豆は、与論島自体土壌がアルカリ性で難しい点はあるが、乗り越えたいと、知恵を使って取り組んでいらっしゃいました。


徳永社長も、シャロン農園にとってピッタリの渡部さんの才能を活かして今後の観光農園の拡大を考えていらっしゃいます。
今回、お邪魔させていただき、島に対する島人の熱い想い、有機トロピカルフルーツの魅力など勉強になりました。与論島に伺う際には、寄りたい場所の1つです。皆様も、観光やお仕事で行かれる際には、是非お立ち寄りください。

シャロン農園について、もっと知りたい方はこちらをご覧ください。

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