活動報告

令和2年度 農業法人経営トップセミナー

いつも大変お世話になっております。

鹿児島県農業法人協会事務局の山野です。

例年、定例総会と同日開催しております「春季農業法人経営トップセミナー」は、今年度は新型コロナウイルス感染症の影響により、延期しておりました。このため、6月以降の感染者発生状況を踏まえつつ開催に向け、「新しい生活様式」を取り入れた開催方法で準備を進め、令和2年9月15日(火)に農林中央金庫と共催で「農業経営トップセミナー」として鹿児島サンロイヤルホテルで開催することができ、37名の方々にご参加いただきました。

<あいさつ>

鹿児島県農業法人協会 会長 肥後 隆志氏

農林中央金庫 九州営業統括部長 岩井 誠二氏

<セミナー>

 演題:雇用を含む農業経営の在り方

 講師:中小企業診断士 山本 文則氏

講師の山本氏には新型コロナウイルス感染症の影響により情勢が変化したことも含めてお話いただきました。

大きくまとめると6つ

1 農業の課題

2 コロナ渦によって変わった事

3 これからの予測

4 雇用にあたっての注意

5 経営の在り方

6 補助金を有効活用しよう

特に興味深かった点は、「2 コロナによって変わった事」により「3 これからの予測」に繋がります。

2020年が始まった頃は、こんな状況になるなんて誰も予想していませんでした。

セミナーの中で、コロナ渦によって変わった事の例をあげました。

・人が集まる→悪

・世界的なサプライチェーンが棄損している

・テレワークにより働き方がかわりつつある

・東京、大阪(都心部)にいたくない

・固定費の高い商売が厳しい

・日銭商売(現金商売)の強みが減っている

・節約志向の高まり(外出自粛や自炊の影響)

・1次産業に関心が高まっている

他にも食品分野や農業分野の影響についても紹介。

それを踏まえて、これからの予測として9つ

・不安定な時代になっている

・さらに加速する

・節約志向が高まる(無駄なものは買わない)

・国は体力を失くす(当てにできない)

・地域の見直し(地産・地消)

・フードマイレージの考え方が高まる

・地方の差別化が加速(元気・衰退)

・1次産業に関心を持つ方が増える

・価値観が多様化する

1993年頃のバブル経済前を「安定した時代」として、後を「不安定な時代」として、比較表を紹介。

安定した時代では、情報は上から下に流れてきましたが、不安定な時代では情報は上から下に流れないため、パートナーシップの時代になります。

そのため、新しい時代を切り開くには、コミュニケーション能力をつけることが求められます。

「4 雇用にあたっての注意」では、人口減少や能力の幅が大きく、働く意欲の見えない人が増えていること、外国人の活用などをグラフなどを使って説明され、様々な働き方、求人等の募集サイトを紹介。

他にも他県の事例や、経営継続補助金などについて情報提供いただきました。

経営について幅広い分野についてデータを含めてお話いただきました。

今回、お話いただいた山本氏は、NPO法人農楽マッチ勉強会の理事長を務めていらっしゃいます。勉強会の資料などWEBで紹介されていますので、ご興味がある方はご覧ください。

NPO法人農楽マッチ勉強会HP

<情報提供>

1 農林中央金庫からの情報提供について

  提供者:農林中央金庫 福岡支店 営業第四班次長 山出 啓輔氏

  ・エイブリッジ農業事業の紹介

   詳細はHP参照 http://abridge-co.jp/

  ・ポケットマルシェの紹介

   詳細はHP参照 https://poke-m.com/

  ・アグリビジネス投資育成(株)の概要と農業法人投資育成制度の活用の紹介

   詳細はHP参照 https://www.agri-invest.co.jp/

2 JAバンク農業資金について

  鹿児島県信用農業協同組合連合会 農業金融センター係長 加茂 洋介氏

  ・JAバンク利子補給制度の紹介

  ・農業信用基金協会保証料助成の紹介

  ・農業近代化資金の紹介

  ・アグリメイク資金の紹介  等

3 新型コロナウイスル感染症拡大による影響について

  (株)日本政策金融公庫 鹿児島支店 農林水産事業 農業食品第二課 上席課長代理

  佐賀 大祐氏

  ・農業景況調査(令和2年7月)について

詳細はHP参照 https://www.jfc.go.jp/n/findings/investigate.html

  ・新型コロナウイルス感染症の影響を受けた農林漁業者等の皆さま向け特例措置のご案内 等

<番外編>

今回、会場として利用させていただいた鹿児島サンロイヤルホテルさんは、研修会で使用するマイクを入れ替わる度に消毒されていました。質疑応答のマイク係も、ホテルスタッフさんが対応され、質問者が代わる度に消毒されていました。

他にも、飛沫対策としてアクリル板を受付や、演題、司会席に設置していただいたり、参加者用のお茶も以前はセルフでしたが、今回はホテルスタッフが1人1人にお茶を配っていただきました。

主催者とホテル担当者との打ち合わせで、新型コロナウイルス感染防止対策で何ができるのかご相談させていただいた際に、様々なご提案をしていただきました。

たくさんのご配慮、ありがとうございます。

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