会員表彰~初代会長 本田信一様の感謝状を伝達しました
いつもお世話になっております。鹿児島県農業法人協会事務局の坂口です。
令和3年度よりホームページをリニューアルしました。今後ともよろしくお願いします。
さて、鹿児島県農業法人協会では、永年にわたって協会会員として加入または会員に勤務し、協会や農業法人経営の発展、本県及び地域農業に尽力した方に対し、今年度から表彰を行っています。各部門の表彰者は下記のとおりです。(敬称略)
【会員の部】正会員・準会員として25年以上加入している会員が対象です。
・清水園芸(株) ・(有)農業生産法人のざき
・(株)小川農場 ・(株)カミチクファーム
・南州農場(株) ・(有)山内養豚
・(有)小田畜産 ・(有)松原養鶏場
・(農)根占生産組合 ・(有)小村農園
・(有)コセンファーム ・鹿児島堀口製茶(有)
・(有)花瀬農園 ・旭ファーム(株)
・(有)かごしま有機生産組合 ・(有)中辻花卉園
・(有)ライス郷井手口 ・(株)日野洋蘭園
・今吉製茶(有) ・(農)ねじめ農園
・(有)三和ファーム ・西垂水茶業(有)
以上22会員
【会員関係者の部】役員を永年務めるなど、協会の活動に功労のあった方が対象です。
・南州農場(株) 本田信一(会長10年)
・清水園芸(株) 清水克己(会長6年、副会長4年)
・(有)コセンファーム 古川拡(会長6年、副会長2年)
・(有)松原養鶏場 松原勇一(副会長6年)
・(有)ライス郷井手口 井手口正(理事16年)
・(有)ヤブサメファーム 鏑流馬重信(理事14年)
・鹿児島堀口製茶(有) 堀口泰久(理事14年)
以上7名
【会員従業員の部】正会員での勤務通算5年以上で顕著な業績のあった方が対象です。
・(株)さくら農園 瀬戸口光広(在職17年)
以上1名
本来であれば、5月19日開催の第25回定例総会で表彰を行う予定でした。しかし、折からの新型コロナウイルス感染症の急拡大を受けて、総会は書面決議となり表彰式は中止に...。
やむを得ず、賞状は郵送させていただきましたが、肥後隆志会長から「初代会長の本田信一さんの感謝状だけは、直接届けよう」と指示があり、6月1日に南大隅町佐多の南州農場株式会社を訪問。代表取締役社長の本田玲子様に、肥後会長から感謝状の伝達を行いました。
本田信一様は平成9年2月18日の設立総会で初代会長に就任され、平成18年5月に勇退されるまで、10年にわたり当協会の発展のためにご尽力いただきました(令和3年1月20日ご逝去)。
本田信一様は富山県のご出身です。海外航路の航海士から、昭和50年に南大隅町(旧佐多町)に入植され南州農場を設立。20頭の豚からスタートした養豚事業は、今や年間出荷頭数9万頭を超え、生産・加工・処理・販売の一貫体制を確立。グループ総従業員数300名を超える、地域経済を支える企業に成長されました。
鹿児島県農業法人協会が設立された平成9年頃といえば、当時はまだまだ、農業経営を法人形態で行うことの意義に、疑問を持つ人も多かった時期。私も担当として忸怩(じくじ)たる思いをすることもありましたが、農業法人を社会に認知させようと、先頭に立って活動された本田様の姿に励まされてきました。また、挨拶では折にふれて「法人は“社会の公器”であり、地域の発展のために大きな責任を果たすべき」と話をされ、当時の会員さんから「本田さんは、鹿児島の農業法人経営者の鏡のような存在だね」という声を聞いたものです。
当日は肥後会長も交えて、本田信一様の思い出話に花が咲きました。玲子さんは、お父様が外でどのような活動をされてきたか、あまりご存じなかったようで、とても興味深く聞かれていました。「父は公的な役職につきたがらない人でしたから、会長をしていた事は意外でした。みなさんに支えながら意気に感じて務めていたのだろうなと、お話をきいて思いました」とおっしゃっていただきました!
本田信一様と40年以上の親友である肥後会長からは、本田様が体験された様々な苦労や、その都度克服してこられたエピソードを披露。「本田さんと一緒に会社を築いた仲間から、これまでの歴史のことも聞きながら、さらに南州農場を発展させてほしい」とアドバイスされました。
現在は多くのメディアで取り上げられるなど、農業法人への認識も高まり、設立当時を知る者としては隔世の感があります(それだけ私も年をとりました(笑))。当時、代表者だった方の多くは、経営継承されたりその準備をされています。中には鬼籍に入られた方も...。今回の本田様への感謝状伝達を通じて、鹿児島の農業、農業法人を支えてこられた方々の話を、私自身もっと聞いてみたい、また、若い経営者のみなさんも機会をとらえてじっくり聞いてほしいと、強く感じました。
本田信一様には以前、2011年6月10日に取材し、当協会ホームページで紹介しています。また、鹿児島堀口製茶有限会社の堀口泰久さんとの対談記事(全国農業新聞2000年1月1日号)では、本田信一様の経営哲学、農業法人協会への思いが理解できます。ぜひご覧になってくださいね。
(当協会ホームページ)https://kagoshima-agri.jp/post_agr/agr-694/
(全国農業新聞2000年1月1日号)
(追伸)
感謝状伝達の2日後の6月3日、南州農場株式会社のホームページを閲覧したら、なんと、当日の模様を掲載いただいておりました! → 感謝状をいただきました | 南州農場グループ (nanshunojo.or.jp)
結びには「これからも、鹿児島県農業法人協会の発展に貢献していきたいと思います。」とのお言葉!玲子さんが社長に就任された後も、農業法人ファーマーズマーケットへのご協力、会の行事に積極的にご参加いただいています。本田信一様の思いをしっかり受け継いでいただいているなと、とてもうれしく思いました。